今朝、洗濯機に入れた服の中に汚れているものは何枚ありましたか?
おそらく目に見える汚れが付いた服は多くはなかったのではないでしょうか。
では、なぜ汚れてもいない服を洗う必要があるんだ?とふと気になってしまったので、今回は「服を洗濯する理由」を深堀りしていきます。
洗濯が必要な理由
実は、私たちは小学生の時に家庭科の授業で洗濯の必要性についてしっかり勉強していました!(私は全く記憶にありませんでしたが。)
家庭科で習う内容によると、洗濯が必要な理由は3つあるそうです。
① 健康のため
使用した衣類は細菌やウイルスが繁殖しており、そのままにしておくと体内に入ってしまい健康上よくありません。また、汚れが原因で保温性や吸水性が低下する可能性があり体温調整が難しくなります。
② 衣類を長く使うため
汚れた衣類を放置すると、変色や虫食いの原因となります。汚れを洗濯で定期的に落とすことで、こうしたダメージを防ぐことができます。
③ 臭いを防ぐ
衣類についた汚れは酸化して臭いを放つようになるので、汚れを洗濯で落とす必要があります。
UnsplashのPlanetCareが撮影した写真
「洗濯のしすぎ」による問題
洗濯をする理由は、健康そして服の寿命を延ばすためということがわかりました。
しかし、過度な洗濯はかえって衣類の寿命を縮めてしまうことも理解しておきましょう。
洗濯は汚れによる劣化を防いでくれる一方で、洗濯機の中で揉まれ、たたきつけられることによって、生地が少しずつ傷ついていく原因となります。また、洗剤や漂白剤、乾燥機の使用により、さらに生地を傷めてしまいます。
また、洗濯のしすぎは環境にも負荷を与えています。全世界で洗濯機の使用の際に使われている水の量は20兆リットル、電力の量は100TWhと言われています。
日本人洗濯しすぎ問題
なんと日本人は他国に比べて、洗濯回数が格段に多い国民です。
日本では3人暮らしの家庭で、平均して年間520回も洗濯機を回しています。次に回数の多いアメリカでも289回(2.6人世帯の場合)です。日本人は2位のアメリカより倍近くも多く洗濯を回していることがわかります。
この回数の多さは高温多湿な環境で汗をかきやすい、一度に洗濯する量が少ないことが関係していると思われます。しかし、一番は「キレイ好き」な国民性がでているのかなと思います。「汚れていないけど、一回着たからなんとなく洗っとくか...」みたいな。
気に入ったお洋服を長く使うためにも、水の使用量を少なくするためにも、「なんとなく洗う」マインドを一度リセットし、自分の生活習慣にあった適切な洗濯回数を見つけましょう!
ベストな選択のタイミングとは?
以下の表で衣類別で洗濯のベストタイミングをまとめてみました。ぜひお洗濯の参考にしてみてください。
基本ルールは
①汚れがついてしまったら、すぐに洗濯する。
②肌に直接触れる衣類(パンツやインナー)は皮脂などで細菌が繁殖しやすいので一度着たら洗濯する。
③それ以外は数回着てから洗う。
④シーズンオフ前に洗濯してから、タンスにしまう。
です!
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