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繊維の特徴を知って、賢く選ぶ!シルク編!

繊維の特徴を知って、賢く選ぼう!第三弾です。

今回は高級繊維のシルクについてみていきます。

シルクとは?

シルクは蚕の繭から作られるタンパク質を主成分とする繊維です。昆虫からできているので、動物から採れる繊維(動物繊維)の一つです。

生糸は繭の糸を集めて1本にした糸を指し、一方、はその生糸を精練したものを指します。

シルクの生産量は繊維全体の0.2%のみですが、実はシルクは発展産業です。2000年は、シルクの生産量が11万トンでしたが、2012年には、16万トンまで増えています。

現在、絹は発展途上国を中心に生産されており、トップの輸出国は全体の80%を占めている中国です

実は、日本とシルクのつながりはとても深く、1950年代には生糸の世界生産量の60%を日本産が占めていました。生糸の輸出により外貨を得たことで近代技術を輸入し、日本は経済発展を果たしたと言っても過言ではないほどです。

しかし、現在は国産生糸の生産量は全体の0.2%のみとなっています。

シルクの特徴とデメリット

それでは、特徴を見ていきましょう。

特徴

① 肌への刺激が少ない

シルクは肌の成分に近いアミノ酸を含んでいるので、皮膚への刺激が少ない心地良い肌ざわりが特徴です。

② 吸湿性・放湿性に優れている

シルクはコットンを超える吸湿性・放湿性があると言われており、夏場は生地が肌にべたつかず、サラりとした着心地のままでいられます。

③ 静電気が起こりにくい

化学繊維に比べると保水量が多いので、帯電しにくく静電気が起こりづらいです。

④ 保温性がある

シルクは糸と糸の間に空気の層がいくつもあります。それらの層が空気をとらえることで、温かさを閉じ込めてくれます。

⑤ UVケア

シルクの紫外線の吸収率は約90%ととても高く、UVケアにはもってこいの繊維です。

⑥ 静菌作用

菌を増やさない静菌作用があります。

次にデメリットです。

デメリット

① 摩擦に弱い

② 紫外線により変色しやすい

③ 傷が目立ちやすい

 

シルクは水や摩擦に弱いため、基本的に洗濯機での洗濯には向いていません。各衣類の洗濯表示に従う必要がありますが、手洗いかクリーニングに持っていくようにしましょう。

 

環境に優しい点/問題点

シルクはとても手間暇がかかる繊維です。昔からある自然由来の繊維ですが、実は以外と多くの水やエネルギーが必要であると言われています。

 

1.自然由来なので、使用後は自然に還る

2.蚕の養殖には一定の温度・湿度を保つ必要があり、エネルギーを多く必要とする

3.繭を収穫した後も温かい空気で乾かすために、エネルギーが必要

4.絹の生産にはたくさんの淡水を使用する必要がある(レイヨンやビスコースなどの化学繊維よりも水を必要とする)

 

また、多くの場合、蚕の成虫が繭から出てくることはありません。成虫が繭を溶かして出てきてしまった後だと、より長く品質の良い生糸が採れないためです。

「え、可哀そう…」と思われた方はPeace silkという選択肢があります。Peace silkとは蚕が繭から出た後に繭を採る方法でシルクを生産しています。(ただ、何世紀にもわたる品種改良の結果、成虫は飛ぶことができず、口もないので繭から出た後、2週間ほどで死んでしまします。)

絹ができるまで

もっと詳しく絹糸がどのように作られるか知りたい方は、以下のビデオがとてもわかりやすくておすすめです。純国産の絹糸が如何に手間暇をかけて作られているかがよくわかります。

 

また、ビデオで紹介されている養蚕農家さんが作った絹は「塩野屋」さんで販売されています。

まとめ

  • この記事を書いた人

キャペル

「Sustainable Fashion」について学ぶ過程をみなさんと共有したいブログです。
ベルギー在住で、現在オンラインでパリの大学院に通っています。
(専攻:Fashion Marketing & Sustainability) ヨーロッパのアパレル&繊維の業界団体でサーキュラーエコノミーのプロジェクトに携わっていました。

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