サステナブルファッションとは? マテリアル

アクセサリーに使われる金属の種類を知ろう!

アクセサリーを新調するとき、デザインや値段だけで選んではいませんか?

買った時点では、ぱっと見どれも同じようですが、長い月日でみると金属の素材によってその特徴は大きく異なってきます。

自分のライフスタイルにあったアクセサリーの素材を選べるよう、本記事では各金属の特徴をまとめていきます。

大きく分けて2種類:「貴金属」と「卑金属」

金属には「貴金属」と「卑金属」という2種類があります。

「貴金属」は名前の通り、貴重かつ希少です。また、化学的に安定している(=イオン化しづらく酸やアルカリに反応しづらい)ので、長く使用することができます。

貴金属には金・銀・プラチナなどがあります。

「卑金属」は空気中に放置すると酸化しやすい金属を指します。ニッケル・鉄・アルミニウム・すず、亜鉛、銅などが卑金属に含まれます。

参考:貴金属について | 一般社団法人日本ジュエリー協会 (jja.ne.jp)

貴金属

貴金属は変色や劣化しにくい特徴を持ちます。一つのアクセサリーを長く使いたい方は、貴金属のものを選ぶようにしましょう。

ゴールド(金)

ゴールドはその希少性のため、高価な金属です。

アクセサリーにゴールドを用いる場合は、耐久性を出すために他の金属と合成することがほとんどです。よく用いられているのが金75%の割合、つまり「k18」と表記されるものです。

  • メリット

① カラーバリエーションがある

イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドの3種類のカラーバリエーションがあります。

② 金属アレルギーになりにくい

金自体はイオン化しないので、金属アレルギーになりにくいです。

 

  • デメリット

① 変色する

k18のゴールドアクセサリーは金と他の金属を混合しているため、金以外の金属が酸化して変色することがあります。

この変色は洗ったり専用クリームを使うことで色を元に戻すことができます。

 

シルバー(銀)

アクセサリーとしてよく使われるシルバーは金やプラチナよりもリーズナブルです。シルバーアクセサリーは銀が92.5%の割合で入っているものが多いようです。

  • メリット

① 光沢感が魅力

すべての素材の中で反射率が一番高く、白くキラキラと輝く魅力を持った金属です。

② リーズナブルな価格

金やプラチナと比べ、比較的リーズナブルに購入することができます。

③ 金属アレルギーになりにくい

  • デメリット

① 黒ずむ

銀は硫黄と反応することで、黒ずみます。硫黄が含まれた温泉にシルバーアクセサリーをつけたまま入ると、一度で真っ黒になってしまいます。空気中や汗にも硫黄成分が含まれているので、手入れをしないと日常生活でも少しずつ黒ずんでいきます。

② サイズ直しができない

熱伝導率が良過ぎるせいで、サイズ直しには高いスキルが必要になります。そのため、サイズ直しはできないと考えておいた方が良いでしょう。

③ 資産価値が低い

リーズナブルで購入できるということは、金やプラチナと比べて資産価値が低い、もしくはほぼないということです。

プラチナ

プラチナはレアメタルと呼ばれる希少金属の一つです。またの名を白金といいます。シルバーと同じく「白」色ですが、シルバーほど光ってみえず、重みのある落ち着いた色をしています。

金よりも希少性が高く、年間採掘量は金の20分の1ほどです。

プラチナの純度は「Pt900(プラチナ90%、パラジウム10%)」や「Pt950(プラチナ98%、ルテニウム2%)」のように表記され、上記の2種類がアクセサリーとして使用されていることがほとんどです。

  • メリット

① 変色しづらい

お風呂や洗い物など日常で身に着けていても変色しにくいです。

② 身に着ける場所を選ばない

その落ち着いた色合いから、日常生活での使用はもちろん、フォーマルな場でも浮いてみえる心配がありません。

③ 加工がしやすい

プラチナは比較的柔らかい素材のため、修理やサイズ直しなどのリフォームがしやすいです。

  • デメリット

① 値段が高い

その希少性から値段は金に比べても高くなる傾向にあります。

② 傷がつきやすい

プラチナは柔らかい素材なので、純度が高いほど傷がつきやすくなります。

卑金属

アクセサリーの素材が「合金」と書かれていたら、いくつかの卑金属を混ぜてつくられたものという意味です。

金メッキ

金メッキは錆防止や見た目をキレイに仕上げるため、真鍮、鉄、アルミニウムなどの合金の表面にメッキ用の金属がコーティングされているものを指します。

安価なアクセサリーのほとんどは合金に金メッキ加工がなされたものです。

  • メリット

① 手に取りやすい価格

  • デメリット

① 長期間の使用はできない

気を付けて使っても、メッキが剥がれてきてしまいます。そのため、頻繁に使用する場合は、最長でも5年程度が限界だとか...

少しでも、長く使いたい場合は以下のことに気を付けてください。

(1)洗い物や力仕事をするときはアクセサリーをはずす

(2)汗や水がアクセサリーについてしまった場合は優しくふき取る

真鍮

銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金を指し、「黄銅」や「ブラス」とも呼ばれています。5円玉も真鍮からできています。

アンティークのような風合いが特徴です。

  • メリット

① 手に取りやすい価格

  • デメリット

① 黒ずんだり変色しやすい

水や汗に弱く、簡単に変色してしまいます。汗をかく夏などは使用を避けるのが無難です。

まとめ

アクセサリーは素材によって、寿命や劣化の仕方などが変わってきます。アクセサリーを新しく購入する際は、値段やデザインだけではなく「どれくらい長く使うつもりなのか」も頭に入れながら素材にも気を配りましょう。

  • この記事を書いた人

キャペル

「Sustainable Fashion」について学ぶ過程をみなさんと共有したいブログです。
ベルギー在住で、現在オンラインでパリの大学院に通っています。
(専攻:Fashion Marketing & Sustainability) ヨーロッパのアパレル&繊維の業界団体でサーキュラーエコノミーのプロジェクトに携わっていました。

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